東京芸術劇場様は、音楽・演劇・歌劇・舞踊などの芸術文化の振興と、その国際的交流の場として、平成2年10月に開館しました。世界最大級のパイプオルガンを有するクラシック専用の大ホール(コンサートホール)、演劇・舞踊等の公演を行う中ホール(プレイハウス)と2つの小ホール(シアターイーストとシアターウエスト)などを備える複合文化施設で、国内屈指の芸術文化の発信拠点として多くの人々に親しまれています。平成23年から24年にかけて約1年半のリニューアル工事を経てからは、「創造発信型劇場」としての活発な取り組みに高い注目と評価が向けられている劇場です。

導入のきっかけ、実際にご使用いただいた時のお話を 東京芸術劇場 舞台管理担当の石丸様へお伺いしました。
「以前よりオペラ歌手の声を反射させたり、フルートやホルン、ハープなどの楽器をより大きく聴かせるための可搬型の音響反射板があるといいなと思う場面に何度も遭遇してきました。
“パーカッショニストスクリーン”は、”遮音用”のスクリーンですが、今回主な用途としては”音響反射用”として導入しています。クラシック音楽の場合、反射音が多いと直接音と相まって倍音成分が増して大きく豊かな音になりますから、できるだけ電気音響に頼ることなく、アコースティックな手法で解決したいと常々考えています。その解決方法として”パーカッショニストスクリーン”を実際に使用したところ想像以上の効果を発揮してくれました。」

 


 

歌劇「サムソンとデリラ」コンサートホールにて

「この公演では主演の男性オペラ歌手が舞台奥のオルガンバルコニーから歌うシーンがあり、この場合どうしても客席から遠くなってしまうのと、オルガンバルコニーに設置された3基のパイプオルガンの間から音が逃げてしまうため、この隙間を埋めるようにパーカッショニストスクリーンを3台設置してスクリーンの前で歌ってもらうようにしました。



これによって音は前方に伸び、後方から反射する声が歌手にとても心強く感じているようでした。また、よくある大判のアクリル板では搬入出も大変ですし、角度や高さの細かい調節はできません。パーカッショニストスクリーンは細かい調節が効き、持ち運びも便利で助かっています。」

「今後はオペラ公演の他にも定期的に行っているパイプオルガンのコンサートでも使用する予定です。また、本来の使い方でもある吹奏楽のコンサートでのドラムセットの遮音など、様々な用途で活躍してくれそうです。」

舞台下の収納スペースにて。

バッフルの大きさは90×63cm。高さ調節・角度調節も自由自在で、持ちはこびも便利です。ベース(足)を重ねて収納すれば収納スペースも節約できます。


※パーカッショニストスクリーンは受注生産品です。価格・納期等につきましては、弊社までお問い合わせください。