Syvaは、その最良の音質と完璧なフォルムにより中世の教会に最適です

2019年7月

礼拝所は、1000年以上も前から オランダのフローニンゲン市の中心部にあるMartinikerk(マルティニ教会)の位置にありましたが、何度か建て替えられました。現在の建物は、13世紀に初期ゴシック様式で建てられたこの大きな教会のルーツを思い起こさせます。円形の窓や身廊の北と南の正面の装飾的なレンガ造りの壁など、見事な痕跡が建築物に残っています。1975年に、教会の運営をするために結成されたマルティニ教会財団は、3つの目標を掲げました。第一、礼拝所として教会の活動の維持、第二、建物の保護、第三、第二の目的を達成するための収益を生み出すことでした。その最新のプロジェクトは、オーディオシステムの改良であり、現在、L-Acoustics Syvaの設備から利益を得ています。

財団は教会の美しい外観と十分な収容力を最大限に利用しています。その座席面積は1200平米で、ホールの高さは14から17メートルに及びます。また、会議、晩餐会、記念日や講演会など、ユニークな多目的会場として利用されています。また、最大1,200人のためのコンサートを開催しており、予定されているスケジュールには、カナダのピアニスト、ヴィッキー・チョウ、イングランドのシンガーソングライター、トム・ローゼンタール、アイルランドのシンガーソングライター、ルカ・ブルーム、そしてバッハのリサイタル、シリーズ化されたランチコンサート、展覧会、結婚式、そしてもちろん、オランダ語と英語の両方で行われる定期的な日曜日の礼拝が含まれます。

しかし、6秒を超える残響時間による明瞭度の低さが常に問題になっていました。10年前に設置されたデジタル制御可能なアレイシステムは、全体的に音質が悪く、非常に不自然であるという会衆のメンバーからの不満の声が持ち上がりました。特にフローニンゲン大学によって主催されたイベントはマルチメディアコンテンツが多く、サウンドシステムを改善しなければならない要望が多くなってきました。

「追加システムを借りましたが、ほとんどの場合、問題を解決できませんでした」とあたらしいシステムを指定・設計したAV-i audiovisueel adviesbureauのJan Ten Kampe氏は説明します。「特に大学はそのイベントのために適切なサウンドシステムを要求し、Martinikerkの問題のため、会場を替えることを考えていました。そこで私はこの複雑なプロジェクトに注目するようになりました。」

Ten Kampe氏にとって、音声と音楽の両方に対応できる、より優れた制御を備えたシステムが必要であることは明らかでしたが、建物のアーキテクチャと干渉しない、リギングオプションを最小限に収めることができるシステムでなければなりませんでした。彼は適切なシステムの選択が限られていることを知っていました。

  
 

「このような音響環境でうまく機能するシステムの大部分は、必要とされるカバレッジを作り出すことができるデジタルプロセッシングを備えたものです」とTen Kampe氏は続けます。「私の経験からすると、これらのいわゆるビームステアリングシステムは、明瞭度はかなり優れているが、音楽性では不十分なことです。」

Ten Kampe氏らがプロジェクトを検討し始めたとき、L-AcousticsはSyvaを発売したばかりでした。彼らは、Syvaが きれいな音質と140°の水平指向性で部屋全体に優れたカバレッジを提供しながら、その26°の狭い垂直指向性で必要とされる場所に音を集中させ、反射率の高い表面から反射を避けることができることを理解しました。Syvaのデモを聴いた後、Ten Kampe氏はそれがMartinikerkにとって正しいソリューションであると確信しました。

当初、教会と大学の両方がそのアイデアについて消極的で、少し懐疑的でさえあったと、Ten Kampe氏は思い出します。「わずかの2~3台の比較的小型のスピーカーで十分なカバレッジが得られることが彼らには信じられない様子でした。そこで私たちはデモシステムをセットアップすることを提案し、他に良い解決策が無かったので彼らはその提案を受け入れました。」

L-Acousticsのアプリケーションエンジニア、Gert Wiersema氏の助けを借りて、オランダの公認プロバイダー/ディストリビュータであるAudiobizzは、1000人以上の観客を迎え入れる 2つの重要なイベントで、4本のSyvaからなるシステムを提供しました。このシステムを導入する決定的となったイベントは、潘基文氏に名誉博士号が授与された式典でした。元国連事務総長の演説で、すべての言葉がはっきりと明瞭に聴こえていました。

教会のチームは納得し、Ten Kampe氏にSyvaの固定設備を依頼しました。設備施工はBert-Wietze Dijk氏が率いるdB audiovisueel Groningenによって行われました。Syvaキャビネットは、教会の柱に正しく収まるようにカスタムの取り付け金具を使用して設置されました。また、Syvaを適切な高さに設置することに特別な注意が払われました。

「システムは非常にシンプルです」とTen Kampe氏は指摘します。「フロントシステムとしてSyvaが2本、ディレイシステムとして2本が追加し、それらのすべては1台のLA4Xによってドライブされています。時にはシンプルなものがより効果的ですね!」


dB audiovisueelはまた、信号ルーティング、EQ、ディレイのさまざまな設定を行うため、デュアル8×8マトリックス/ DSPと一緒にデジタルコントローラーをインストールしました。それにより、教会は異なる座席構成に対応するために、コントロールシステムやiPadを介して多数のプリセットから最適な設定を選択できます。

Martinikerkのマネージャ Jan Haak氏は、新しいシステムの忠実度を強調する話を共有します。「Martinikerkのオルガンはかなり印象的で有名で、世界中のオルガン愛好家を魅了しています。平日、教会は一般公開されていますが、訪問者からオルガンの音の美しさに関して何回もほめられます。でも、実は、彼らはSyvaシステムで再生されているオルガンの録音を聴いているのです!彼らが違いを見分けることができないという事実は、Syvaがまさに私たちの期待通りに機能していることの証になります。」

「結果は圧倒的です」とTen Kampe氏は結論として述べます。「初めて、明瞭度と音楽性の両方が非常に優れています。教会チームは大満足で、音質に関する苦情の代わりに賛辞ばかり受けています。」