2026年1月
1920年に設立されたインターナショナル・スクール・マニラ(ISM)は、マニラで最も歴史のあるインターナショナルスクールであり、アジアで初めて国際バカロレアを導入した学校でもあります。最近では、920人収容のファイン・アーツ・シアターに、L-Acoustics Aシリーズによるプロフェッショナル・サウンドシステムを導入しました。今回のアップグレードは、舞台公演に求められるプロフェッショナルな音質と、日常の学校運営や学生による使用においても直感的な操作性といった、教育機関のパフォーマンス会場が直面する課題の解決策となっています。

改新されたシアターは、ISMのパフォーミングアーツプログラムの中核となっています。朝会や学生の発表会かミュージカルやコンサートまで、幅広く活用されています。ISMにとって、音響システムは、プロフェッショナル向けの制作のニーズをカバーしながら、異なる技術的知識を持つ学生やスタッフが操作を行うという現実を配慮することが重要でした。

教育機関の催し物にプロフェッショナルな音質を届けるA10i

フィリピンのL-Acoustics公認パートナーであるMeta-Tech社は、シンガポールに本社を置くプロジェクトコンサルタンツのAlpha Acoustics Engineering社と協力し、システムデザインと施工を行いました。演説や演奏の両方が同様に重要な会場のニーズに応えるために、ボーカルの明瞭さと汎用性を持つAシリーズが選ばれました。

L-Acousticsコンサルタンツ・リエゾン兼アプリケーションマネージャーのダミアン・ユハス(Damien Juhasz)は、会場の詳細なCADモデルを設計し、Soundvisionを用いて一貫したカバレッジを提供するAシリーズによる最適なシステムデザインを完成させました。

導入されたシステムは、4台のL-Acoustics A10i Focusと1台のA10i WideによるメインのLR構成と、A10i FocusとA10i Wide、1台ずつによるセンターフィルを使用しています。3台のKS21iサブウーハーによる2ハングが低域を補強しています。

アウトフィルは、ステージ左右に配置された合計4台のL-Acoustics X8iによって提供され、劇場のサイドブロックの最も外側にある席のために明瞭さを保ちます。2台のX6iと2台のX8iはアンダーバルコニーフィルを提供し、劇場の一階席のカバレッジを補完しています。モニターシステムは、4台のX12で構成されています。メインシステムとフィルシステムは、LA7.16iアンプリファイド・コントローラーに、モニターシステムはLA4Xによって駆動されています。AES-EBU冗長性を備えたMilan-AVBネットワーク・プロトコルにより、柔軟なDSP、制御、増幅が得られます。

厳しいスケジュールの中でも、包括的なトレーニングを実施

システムの施工が2025年6月に始まり、L-Acousticsアプリケーションエンジニアのジュフリ・プライス(Jufri Price)によるシステム調整と試運転で翌月に完了しました。

「Meta-Techさんとのコミュニケーションがオープンで双方的で、仕事がとても楽でした。」とISMのシアター・テクニカル・アドバイザーを務めるデニス・ラグダメオ(Denis Lagdameo)氏は語ります。「当校におけるアップグレードの計画には、学校のタイトなスケジュールという制約がありましたが、多忙な行事の中でMeta-Techさんの対応力と適応力が決定的となり、おかげで予定通りシステムの設置を完了できました。」

教育機関で導入されるシステムは、技術知識がバラバラなスタッフに運用されます。それを理解したプライスは調整と引継ぎの際に包括的なシステム概要を紹介し、Meta-Techは、適切な運用、管理、メンテナンスについていくつかのトレーニングセッションを実施しました。今でも、学校の技術スタッフに自信を持たせるためにMeta-Techは引き続き技術的なサポートを提供しています。

技術性能を超えた、教育への影響

今回のオーディオ・アップグレードは、学生たちが将来、直面する劇場環境を作り出しています。役者、ミュージシャン、舞台技術を目指す学生たちは、プロフェッショナルな音響システムのハンズオン体験ができ、パフォーミングアーツと制作の業界における貴重な経験を積む機会となります。

保護者や教職員、来場者にとっても、システムがもたらした違いは明白でした。ラグダメオ氏はその違いについてこう語っています。「システムを初めて使用したとき、誰もが圧倒されました。特に、学校の運営・管理部の人たちが、このセットアップと全体的な仕上がりに非常に満足していました。」


ISMのシアター・テクニカル・アドバイザーを務めるデニス・ラグダメオ氏