ⒸTristen Crow

2020年9月
Clearwing Productionsは、教会の駐車場で開催される小規模なイベントのためにショートスローのスピーカーパッケージを提供します。

ウィロー・クリークは何十年にもわたって、アメリカで最も有名で影響力のある無宗派のメガチャーチとして知られています。しかし、2020年のパンデミックの間、多くの礼拝所と同様に、7,200席の礼拝所は、ストリーミングのみの配信サイトに変更されました。今年の残りの期間もこの状況が続きます。

コミュニティとしての意識を保つために、ウィロー・クリークは、8月19日から10月6日の間に駐車場に大きなテントを設置し、約30回のイベントを開催しました。これらの主な催しは、『16 Prayer and Worship Gatherings』という1時間の夜間プログラムです。生の聖歌隊のセット、新しいキャンパスでのショーン・ウィリアムズ牧師の簡単な挨拶、事前に登録してマスクをした100人のゲストのための祈りの時間で構成されました。テント中でもゲストが音楽とメッセージの両方を適切に聞くことができるように、ウィロー・クリークはミルウォーキーに本社を置くClearwing ProductionsにL-Acoustics Xシリーズのスピーカーパッケージを提供してもらいました。

「3月に州が閉鎖されて以来、ここの信徒たちは一緒に礼拝することができませんでした。ウィロー・クリークの週末のテクニカル・ディレクターを8年間務めてきたトロイ・バーソロミュー氏は、「テントに安全な方法で少人数のグループを集め、礼拝をし、特にコミュニティの本質的な感覚を取り戻す機会となりました。」と述べます。

バーソロミュー氏が最初にテントのコンセプトを知ったとき、すぐに考えたのは、音響、照明、ステージングの3つを提供できる業者を見つけることでした。「私たちはかなり厳しいスケジュールにあり、デザインと見積もりを取る間も大規模なバーチャル配信イベントを実施している最中でした。」と彼は回想します。「シカゴには、素晴らしいプロダクションがたくさんいるのでラッキーでした。最終的にClearwingは、予算内に収まるしっかりとしたL-Acousticsシステムを提供してくれました。卓越したカバレッジと明瞭度を実現し、プロフェッショナルで、秋まで続くイベントのために耐候性に優れたソリューションを提供してくれました。」

ウィロー・クリークの35×12メートルのテントは高さが5メートルで、横幅の広いレイアウトで構成されています。テントの片側だけが日差しを遮るように囲われており、開放的なアウトドアの雰囲気を維持しています。「私たちは、安全性を第一に目指しながら、親密さを感じられる経験を作り出したいと思っていました。」と続いて述べます。「テントの中で30mの距離に向けて音を出すのは正しいとは思えなかったので、会場を横使いにし、短い距離で広い範囲をカバーするようにしました。セットアップとバラシの効率を考えると、メインシステムをフライングしたかったのです。また、これらのイベントのミキシングには、クロストレーニングを受けたスタッフチームやボランティアが多数参加しているので、簡単に良い結果を出せる高忠実度のシステムが欲しかったのです。」

空間全体をカバーするために、4台のL-Acousticsコアキシャル12XTがトラスから吊られています。また、6台のショートスローX8が7mx2,5mのステージに沿って配置されています。ステージ下に設置された2台のSB28サブウーハーが低域を補強しています。システム全体は、3台のLA8アンプリファイド・コントローラーをマウントした1台のLA-RAKにてドライブされています。

バンドのラインナップの変更とプログラミングの簡素化のため、ウィロー・クリークはさらに6台の12XTをステージモニターとして使用し、LA-RAKを追加してドライブすることにしました。「私たちのミュージシャンは皆、専任のモニターエンジニアによるステレオインイヤーに慣れていますが、この変更はアーティストからの問題や苦情もなく、シームレスに行われています。これはウェッジとしての12XTの品質の高さを証明していると言えます。」

バーソロミュー氏は、ウィロー・クリークのプロダクション・チームが、機材を設置できた速度に感銘を受けたと述べています。「実は時間を読み間違えていました。セットアップに2時間、バラシに1時間は必要だと思っていたのですが、最近ではクルーがセットアップを合計45分で行い、バラシはわずか19分で済ませました。これはエンクロージャーの良くできたリギングとセットアップデザインにおけるClearwing社のツアーで培われた技量のおかげだと思います。」

ミキシングでは、通常ウィロー・クリークのエンジニアが交代で、同じファイルから始めて微調整するだけです。なんの「修正」の必要がありません。」とバーソロミュー氏は説明します。「実際、ブライアン・ボームガードナー氏(Clearwingのオペレーションディレクター)がタイムアライメントとレベル調整を行った後は、システムEQを一切使用せず、処理をフラットに保つことにしました。」 「L-Acousticsの PAがツアー中によく大ホールに持ち込まれますが、大抵の場合はK2のフライングシステムです。部屋のことをよく知っていると、別の機材を聴いて比較対照するのはとても良い経験になります。」

「Clearwing社のサービスとオンサイトサポート、そしてL-Acoustics の PAには本当に感銘を受けました。」とバーソロミュー氏は締めくくります。「私たちの信徒やスタッフからは、テントでのセットアップに素晴らしい評価をもらえました! ウィロー・クリークでは高品質のプロダクションの歴史を持っているので、パンデミックの時に屋外のテントでもその価値を維持し続けることができるのは素晴らしいことです。」