2021年3月

エジプトのメガスター、アムル・ディアブが、4年連続で1月に開催される、ドバイ・ショッピング・フェスティバルでパフォーマンスを行い、多くの観客を魅了しました。今年のショーは、現在のパンデミックに対する安全策による制限にもかかわらず、人気を集めました。主催者のSIAはすぐに対応し、今年のコンサートは25,000人収容のDubai Sports City Stadiumに場所を移し、ソーシャルディスタンスを守った6,000人の観客を集めました。同じエネルギーレベルを保ち、ファンに最高の体験を提供するために、地域の大手AVサプライヤーであるTHE Technologyは、大規模なL-Acoustics Kシリーズシステムを供給し、この新しい会場の収容率とサイズに高品質でエネルギッシュなオーディオ体験を提供しました。

「SIAは大きな課題に直面しました。」と、FOHエンジニアのタメル・ズアイビ(Tamer Zouaiby)氏、モニターエンジニアのアンドルー・エスバーゲン(Andrew Esbergen)氏、ネットワークエンジニアのSboboと一緒に働いたTHE Technologyのサウンドデザイナー兼システムエンジニアのワリド・アンタル(Walid Antar)氏は述べます。「観客は、例年の5倍の広さのエリアに座っていました。このような広い野外の会場で、これまでと同じ素晴らしいサウンドで6,000人を完全にカバーすることは、私たちに多くの課題をもたらしました。システムの選択肢はL-Acousticsしかないと思っていましたが、設計プロセスでは、反射を避けるためにすべてのスピーカーの角度に精度を確保し、システムのエネルギーを吸収する人数が少ないことを考慮して、非常に詳細な設計を行う必要がありました。」と述べています。

また、新たな安全衛生対策や客席プランの変更に対応するため、デザインはほぼ毎日変更されました。「安全衛生上の制約から、通常のようにL-Acousticsからの支援を得ることができませんでしたが、メーカーのSoundvisionソフトウェアを使用することで、それでも素晴らしい結果を出すことができました。」とワリド氏は述べています。

最終的なセットアップは、片側に12台のK2の下に6台のKaraによるメインハングと、2台のSB28サブウーハーの上に2台のKaraを載せた12スタックをステージリップの前に等間隔でで設置しました。さらに60台のKara、12台のSB28、8台のSB18がディレイに対応し、ステージモニターは、サイドフィル用の6台のKaraの下に4台のSB28のによる2つのスタックと、ステージリップに沿って24台のX15 HiQで設置されました。合計8台のLA12Xおよび27台のLA8アンプリファイド・コントローラーがシステムをドライブしました。

メインシステムは、K2とKaraによるハングと、KaraとSB28のスタックで構成されました。

K2とKaraによるメインハングと、KaraとSB28のスタック


困難な課題にもかかわらず、SIAのチームはL-Acousticsシステムの明快さとTHE Technologyからのサポートに感銘を受けました。「確かに、関係者全員の努力がなければ、このコンサートは先に進むことができなかったでしょう。」とアンタル氏は述べます。

観客は、厳しい接触制限の中で、素晴らしい体験を提供してくれた制作チームをたたえてくれました。「ファンの中には、ステージから遠く離れている(会場の後ろが約150mに及ぶ)ので、後ろにいると何も聞こえないのではないかと心配する人もいました。」とアンタル氏は回想します。「幸いなことに、それはまったくありませんでした。すべてが順調に進み、ファンは素晴らしいサウンドに包まれ、観客はパフォーマンスを本当に楽しんでいました。」

アムル・ディアブのショーの成功は、1年間の休止期間から脱出を計画している中東のライブイベントにとって、希望に満ちた新しい始まりとなりました。「収容力に対するこの新しいオーディエンス率は来年も続くに違いないと思います。つまり、そのような対策をとることは、ライブイベントを生き返らせるための不可欠な条件になるでしょう。」とアンタル氏は締めくくります。「L-Acoustics機材のストックがすでにたくさんあることを幸運に思いますが、今年はさらに素晴らしいショーを開催できるように、ストックををさらに拡大する予定です。」

アムル・ディアブはドバイ・スポーツ・スタジアムで開催されたドバイ・ショッピング・フェスティバルでパフォーマンスを行い、ファンを魅了しました。

アムル・ディアブとステージモニターとして活用されたX15 HiQ