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2021/09/21

ワールド・アウトリーチ・チャーチがL-Acoustics K3iを導入した世界初の礼拝所に

Hiroyuki Tanabe
ブログ
新しいK3iシステムは、毎週ミックスするたびにWOCオーディオエンジニアのブレイク・カーマン氏に好印象をもたらしました。

Clair Global Integrationは、プロジェクトに固定設備向けのK3iシステムを選択します

2021年8月
テネシー州マーフリースボロにあるワールド・アウトリーチ・チャーチ(WOC)は、1980年の復活祭に最初の礼拝を行って以来、その名の通り着実に成長してきました。このキリスト教の礼拝所は、テネシー州の中央キャンパスに毎週3回のサービスで7,000人近くの地域の訪問者を迎えるだけでなく、ライブストリーミングを介して世界中から平均5,000人が参加しています。2,800席のスリー・クロス・サンクチュアリで語られるメッセージと音楽を最大限にクリアに聴き取るために、WOCはClair Global Integrationに依頼し、世界初の礼拝堂L-Acoustics K3iスピーカーシステムを設置しました。

この教会の現在の礼拝スペースはまだ10年しか経っていませんが、サンクチュアリ当初のサウンドシステムは理想的なものではありませんでした。「部屋はいくつかの厄介な反射面を持ち、既存のポイントソースボックでは、必要のない場所にエネルギーを放射してしまい、必要なカバレッジを提供できませんでした。」と、Clair Global システムデザイナーのジョー・アンダーソン(Joe Anderson)氏は言います。「リスニングフィールド全体でまとまり感が得られませんでした。そのため、水平方向のカバレッジを調整できるラインアレイソリューションを提案したかったのです。これにより、指向性が向上し、上部の座席エリアにディレイスピーカーが不要になります。」

Soundvisionをはじめとする様々なスピーカーメーカーの設計ソフトウェアを検討した結果、アンダーソン氏はClair Global リージョナル・バイスプレジデントのダン・ヘインズ(Dan Heins)氏と共に、L-Acousticsがこのプロジェクトにふさわしいという結論に達したと説明します。「Soundvisionは、私が使用してきた中で最高の予測ソフトウェアの1つです。」と言います。「簡単に使えるのに、それでも非常に細かいディテールが可能です。Soundvisionは、クライアントと一緒にテーブル上で、さまざまなオプションが、彼らのスペースでどのように作用するかを正確に示すことができたので、非常に役立つセールスツールにもなりました。」

アンダーソン氏は当初、A15iおよびKara IIiによるスピーカー設計を検討しましたが、最終的にはプロジェクトにL-Acousticsの最新のエンクロージャーを選択しました。「K3iは、World Outreachにとって本当に完璧なエンクロージャーだと思いました。それは典型的なダブル10インチラインアレイの大きさで、彼らの礼拝スペースが必要としていたダブル12インチドライバーのパンチとパワーを実現してくれます。K3iは、高い汎用性も持っています。クラシックやオーケストラの音楽を再現するのに必要な音色だけでなく、観客に高いエネルギーで、現代の礼拝スタイルを感じさせるのに十分なインパクトがありました。

6月にインストールされたWOCの新しいシステムは、現在8台のK3iによるアレイを3つ備えています。それら全ては6台のLA12Xアンプリファイド・コントローラーによってドライブされています。4台のKS21iサブウーハーによる2つのスタックがステージ上にカーディオイド構成で配置され、さらに2台が中央のステージ下に配置されています。6台のコンパクトX4iが目立たないようステージステップに取り付けられ、フロントフィルとして機能します。サブウーハーとX4iはすべて3台のLA4Xにて駆動されています。

 ワールド・アウトリーチ・チャーチは、世界で初めてL-AcousticsのK3iスピーカーシステムを導入した礼拝堂です。
 Clair Global Integrationは、8台のK3iエンクロージャーによる3つのメインアレイを中心とした新しいサウンドシステムのデザインとインストールを担当しました。
 WOCの2,800席のThree Crosses Sanctuaryには、毎週約7,000人の来場者があり、さらに5,000人の視聴者がオンラインで礼拝に参加しています。

ワールドアウトリーチ教会のプロダクション・マネージャー、ニック・スミス(Nic Smith)氏によると、3つのアレイデザインは従来のL-C-R構成として、意図的に設定されていないそうです。「L-Acousticsの礼拝所担当アプリケーションマネージャーであるジョッシュ・マイケル(Josh Maichele)氏の勧めより、3つのハングを持つK3iシステムを、L-C-R構成ではなく、L-R-Lの構成で運用しています。」と説明します。「部屋は広いので、これによって部屋全体にステレオイメージを与えることができ、ボーカルや楽器を片方に寄せることなくパンニングを利用することができます。それは簡単なことですが、大きな違いをもたらします。」

また、新しいアレイのフルレンジのパフォーマンスは「大きな違い」を生み出しています。「K3iのローエンドはとても印象的です!」 とスミス氏は驚いています。「マイケルさんが全てのタイムアラインメントとチューニングを行った後、彼は最初にメインハングだけのミュートを解除しましたが、サブウーハーが実際にオフであることを確認しなくてはいけないほど、私は驚きました。その後、KS21をオンにし、超低域を感じることができました。」

アンダーソン氏は、このシステムの深いローエンドの能力は、他の周波数帯域の忠実性に妥協がないことを指摘しています。「このシステムは、座席エリア全体で素晴らしい明瞭度を提供します。」と言います。「また、このシステムは非常にスムーズなので、オーディオチームが好きな音量で使用しても、疲れません。今まで、教会はフィードバックするまでに必要なゲインを得るために牧師のマイクにいくつかの処理を行う必要がありました。しかし、新しいシステムのチューニングが終わった後、アレン・ジャクソン牧師に舞台に上がって話をしてもらってみたところ、コンソールで処理がまったく要らない素晴らしい音がしました。今では、彼のために軽いEQとコンプレッションを少し使用する程度です。

適切な音とカバレッジを提供することに加えて、K3iは要件をスマートに満たし、予算にも収まります。「L-Acousticsは確かにプレミアムな製品ですが、K3iシステムは検討していただける価格です。」とアンダーソン氏は語ります。「さらに、システムを構成する方法により、設置時間と人件費を大幅に削減することができました。すべて既存の吊り点を使用して吊り下げることができ、配線の多くもそのまま使用できました。これは、クライアントにとってコスト削減につながりました。」

2020年10月のデビュー以来、多くのツアー音響会社がL-AcousticsのK3エンクロージャーを採用してきましたが、WOCではK3のツアー専用リギングを省いた固定設置型の新バージョンK3iが初めて設置されました。「新しいK3iを最初にインストールしたインテグレーターであることを光栄に思いますが、K3iが明らかにワールドアウトリーチ教会に適したツールとなり、必要なものを正確に提供したことに興奮しました。」とアンダーソン氏は語ります。「L-Acousticsはいつも素晴らしい仕事をしてくれていますが、今回のプロジェクトのようにタイトなスケジュールの中で、新しいボックスを間に合わせてくれて助かりました。過去に他のL-Acousticsのインストールを行ったことがあるので、音質が素晴らしいものになることはわかっていました。K3iは決してその期待を裏切りませんでした。」

WOCアシスタントテクニカルコーディネーター兼オーディオエンジニアのブレイク・カーマン(Blake Carman)氏は熱心に同意します。「この新しいL-Acousticsシステムは、透明度と明瞭度をめざましく高めてくれました。語りかける言葉、歌う言葉、楽器、その他のディテールが、新しいK3iアレイによって見事に再現されています。このシステムの設計と導入は私たちの期待を上回り、毎週ミキシングをするたびに感銘を受け続けています。」

そして、教会のAVLチームのメンバーだけが気づいたわけではありません。「礼拝の後、ほぼすべての人々に音質をほめられるようになった気がします。」とスミス氏は付け加えます。「スタッフからは、今まで聞こえなかった細かい音が聴こえるようになったと言われましたし、長年教会に通っていて、いつも一番後ろの席に座っている人からは、特に牧師の説教がよく聞こえるようになったとも言われました。このプロジェクトでClairとL-Acousticsとパートナーを組めたことは素晴らしい経験でした。私たちはK3iで聴くことのできる暖かさと親しみやすさを気に入っています。」

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