沖縄市のランドマーク 「ミュージックタウン音市場」

沖縄本島中部に位置する沖縄市(通称:コザ)は、戦後、米軍嘉手納基地の門前町として、経済だけでなく文化・芸能の面においてもアメリカの影響を多分に受けてきたエリアです。その独特でユニークな時代背景のもと、「チャンプルー」の精神によってこのまちは、独自の発展と変化を遂げてきました。米軍人を相手に発展してきたオキナワンロックをはじめ、メッセージ性溢れる沖縄フォークの隆盛、戦後沖縄の人々に寄り添うようにして歌い継がれてきた沖縄島唄と民謡など、地域特有の音楽と芸能文化が醸成されてきました。それらのルーツを地域資源と捉え、同市は2007年、「音楽によるまちづくり」を具体的に展開する拠点として「ミュージックタウン音市場」をオープンしました。
最大1100人収容のホールには県内・県外のアーティストのライブや、多様なイベントに対応できるスペースとなっており、現在まで国内外の著名アーティストや地元のアマチュアミュージシャン、音楽ライブに止まらず、演劇や芝居、コンベンション、講演会など多種多様なイベントに利用されています。

ハウス・モニター共に独立したアナログHAコントロール

今回導入されたPRO-Xシステムの特徴として、ステージボックスにDL231を使用しハウス・モニターの2つのネットワークより同時に別々のゲインコントロールが可能となります。

DL231は24chマイク/ライン入力と24chライン出力で構成されデュアルMIDASマイクプリを搭載しており、ハウス・モニター共に独立したネットワークを構築する事により、互いを干渉することなくオペレーションする事が可能です。
また24chライン出力は、2つのオーディオネットワークのどちらかの出力として使うか、または入力ゲイン後の信号を直接出力することができ、どちらのゲインを出力するか選択が可能です(スプリット機能)。

上手に設置されたモニター用PRO-XとDSP(NEUTRON)・DL231

デジタルプロセッサー LAB.GRUPPEN LM26


メインスピーカー用のプロセッサーとしてLAKE  LM26を導入頂きました。MIDAS DL155よりAES/EBU入力し通常2台で運用。バックアップとして2台用意されており、ソースは常にメインと同じ物が入力されEQ情報も常にリンクされています。スイッチの切り替えでバックアップラインに切り替わり万が一の機器故障を想定したバックアップがなされています。


インタビュー

ミュージックタウン音市場を管理されている、株式会社ミュージックウェーブ藤井様に選ばれた経緯と導入後の感想をお聞きしました。

■今回MIDAS PRO-Xシステムの導入に至った経緯をお聞かせください。

今回アナログ卓からデジタル卓への移行にあたって音市場はオープン当初より MIDAS Heritage 2000(F.O.H) Heritage 3000(F/B)を使用していて、音に関する評価は常に高く、当ホールの音響担当者としてもMIDAS卓の音や考え方に惚れ込んでいて、今回デジタル卓の入れ替えに関しても、MIDAS卓はまず外せない選択肢でした。

■導入後のご感想をおきかせください。

やはり、音の分離の良さ、合わせてダイナミックさは、想像以上の成果があると思います。音の壁が一枚はがれて、より前に出てきた感じです。卓自体の存在感もなかなか立派なものですね(笑)オペレーションに関しても、かなりアナログ的にアプローチができて、目線がステージに行きやすく、機械を操作している、という感じよりも、ステージと一緒に音楽を届けていけることができているところなんかもこの卓の魅力的なところだと、個人的に感じています。

■ミュージックタウン音市場様からのメッセージをお願い致します。


どのメーカーのデジタル卓のそれぞれ素晴らしい要素はたくさんあると思いますが、やはり前機種のHeritageを長年使用してきて、自分のイメージした音が作りやすい、というところは今回のPro-Xの導入に関して、正解だったと思います。沖縄という特殊な状況下の元、その後のケアもとても親身になっていただいて、代理店様にも感謝の気持ちでいっぱいです。



ミュージックタウン音市場
〒904-0031 沖縄県沖縄市上地1丁目1-1-3F
http://www.otoichiba.jp/