EURO 2020に向けてドイツの象徴的なスタジアムがUEFAのスタジアム基準に沿ってオーディオをアップグレード

2019年10月
2005年に正式に開設されたミュンヘンのアリアンツ・アレーナは、約3,000枚のエアークッションの美しい外観を備え、完全に色彩を変えられる史上初のスタジアムで、世界で最も有名なサッカースタジアムの1つです。その3層構造により、国内外のトップスポーツの試合、特にホームチームのバイエルン・ミュンヘンを応援しに来る75,000人以上の観客に強いインパクトをあたえます。このシーズンに向けて、アリアンツ・アレーナはそのサウンドシステムを向上させました。エンジニアリング/プランニング・オフィスのMüller-BBMと協力して、L-Acoustics認定プロバイダー兼システムインテグレーター、Wilhelm&Willhalm event technology groupは、大規模なL-Acoustics Karaシステムを設置しました。

L-Acoustics Karaラインソース

アレーナのオープン以来、Wilhelm & Willhalmはこの会場のインフォテインメント・テクノロジー・サービス・プロバイダーを務めており、Müller-BBMが3層すべてにわたって最適化された、均一なサウンド・レベルを提供しながら音楽再生のカバレッジを改善し、アナウンスの明瞭度を向上させるために、新しいサウンド・システムの提案を開始し、アップグレード・プロジェクトを獲得しました。さらに、新しいシステムは、最初の欧州サッカー選手権の一環として、ドイツで開催されるいくつかの試合がここで開催されるため、次のEURO2020を視野に入れる必要がありました。3回の予選と準々決勝がすでに予定されているため、会場のサウンドシステムはUEFAによる厳格なスタジアム基準に適合させる必要がありました。

ミュンヘン近郊のプラネックに本社を置くMüller-BBMは、会場の客席と建物の音響を最適にするために、すでにアレーナとWilhelm&Willhalmイベントテクノロジーグループと協力した経験がありました。この経験により、新しいSRシステムの設計がよりスムーズに行われました。
アリアンツ・アレーナのメンブレンの屋根は、観客エリアに対してかなりの残響の原因となります。そのため、観客に音を届け、反射を最小限に抑えるシステムの設計に注意が払われました。」と、設計・設備を担当したWilhelm & Willhalm event technology groupのトーマス・デュルベック氏が説明します。

L-Acoustics ラインソースエレメントがSB18サブウーハーと組み合わされ会場のメインPAとなりました

また、重量制限もありました。「スタジアムの屋根に対する厳しい制限のため、8インチのアレイシステムのみが検討されました。」と、Müller-BBMのサウンドエンジニア、ハラルド・フリッシ氏は加えて述べます。「L-AcousticsのKaraシステムは、重量、カバレッジの精度、得られる音圧レベルおよび音質の比率は理想に近いと言えます。」

合計で、アレーナにおける L-Acousticsの設備は、メインPA用に266台のKaraラインソースエレメントと54台のSB18サブウーハーで構成されました。さらに、カーブエリアのディレイとして48台のARCS WiFoと、バルコニーの下に70台の5XTコアキシャル・コンパクト・スピーカーが配置されました。システムは、それぞれに2つの40Uシステムラックを持つ10台の中央アンプに分配される440,000Wのシステム出力を備えた110台のLA4Xアンプリファイド・コントローラーによってドライブされます。

「Müller-BBMとの協力は最初からうまくいき、設置のあらゆる段階で非常に柔軟なプロフェッショナルでした。」とWilhelm&Willhamのデュルベック氏は述べます。「最初から、顧客のためにプロジェクトを最適に成し遂げるために、関係者全員が大規模なチームとして協力し、努力を惜しまなかったことは明らかでした。」

Allianz Arena München Stadion GmbH社長、ユールゲン・ムート氏は、次のように述べています。「新しいKara PAシステムは、テクノロジーパートナーのWilhelm & Willhalmおよびプランニング オフィスのMüller-BBMとの高い信頼関係の成果です。L-Acousticsを使用して、音響特性、柔軟性、費用対効果の完全なパッケージを提供する、プロ向けのサウンド・システム・テクノロジーの分野で世界をリードするサプライヤーを選択しました。」

「ミュンヘンのアリアンツ・アレーナに、スタジアムにおけるリーダーシップの必要条件とUEFAの必要条件を満たすKaraシステムが導入されたことを嬉しく思います。」とL-Acousticsビジネス開発担当ディレクターのヨッヘン・フローン氏は締めくくります。「ミューラーBBM、Wilhelm&Willhalm、およびアリアンツ・アレーナの大きな協力により、非常に短時間でシステムの計画、設置、システムの受け渡しが可能になりました。最初の試合でシステムが起動されシステムの音を聴いた瞬間、私たちは大きな喜びと誇りに包まれました。」

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