2026年3月
中国の国有企業、チャイナ・コール・グループの経営陣が大連のパートナーのオフィス施設を訪れたとき、L-Acousticsのシステムを初めて体験し、自社の会議室の音響設備の質の貧しさをすぐに覚えました。大連のパートナーオフィスのシステムは明瞭さと意匠性に優れており、チャイナ・コール・グループが求めていたパフォーマンスとエレガンスを兼ね備えていたのです。

同社の会議室は、中国の重要エネルギー企業のひとつの「指令室」とも言える役割を果たしています。そのスペースは、グローバル・パートナーとのリモート会議やステークホルダーへのマルチメディア・プレゼンテーションが日常的に行われており、完璧な音声明瞭度が求められます。ところが、既存のシステムその要件を満たせていませんでした。全国で70以上の炭鉱、40以上の発電所、そして12万人の従業員を管理する組織にとって、通信インフラは贅沢品ではなく、事業運営に不可欠な要素なのです。

国際的な音響基準を満たしつつ、北京の本社が求めるモダンな会議空間の美観とシームレスに統合するソリューションを実現するために、チャイナ・コール・グループは中国のL-Acoustics公認パートナーであるRightway Audio Consultantsに設計を依頼しました。

ラインソースの精度とコーポレートデザインを兼ね備えるSシリーズ

「多くの人にとっては、L-Acousticsと言えば、真っ先に大規模コンサートを連想するかと思います」とRightway Audio Consultantsのスタッフは語ります。「しかし、その卓越した技術力は、特に明瞭度、意匠性、信頼性が必要とされる空間において、ハイエンドな常設設備としても最適です。」

Sシリーズは、音響性能を妥協することなく、視認性を最小限に抑える必要がある空間に向けたL-Acousticsのソリューションです。Syvaのコリニア・ソース・テクノロジーは、ミディアムスロー用途向けに設計されたスリムなコラム型エンクロージャーで、ラインアレイ特有のカバレッジ特性を実現します。特徴的なJカーブ形状のドライバー配置により、140°×26°という厳密に制御された指向性を生み出し、水平カバレッジを最大化すると同時に、天井や床からの反射を大幅に低減します。

この設計は、企業の会議室において明確な利点をもたらします。すべての席で均一な音圧が確保され、テンポの速いプレゼンテーションでもスピーチは明瞭に保たれ、洗練されたデザインは空間に溶け込み、主張しすぎることがありません。

Soundvision予測による精密なカバレッジ設計

Rightway Audio Consultantsは、L-Acoustics Soundvision 3Dモデリングソフトウェアを使用し、設置における手探り状態を排除しました。シミュレーションにより、全席にわたる正確な音響カバレッジを事前に予測し、ビデオ会議における音声明瞭度と、マルチメディア・プレゼンテーションにおけるフルレンジ再生の最適なバランスを実現しました。

最終的なシステムは、会議室左右に設置された2台のSyvaと、プレゼンテーション時の低域拡張用として1台のSB10iサブウーハーで構成されています。加えて、流線型デザインのコンパクトなSokaスピーカー4台を、リアフィルおよび固定ステージ・モニターとして設置されました。システムはLA4Xアンプリファイド・コントローラーで駆動されています。

Syvaは会議室のベージュ色の大理石インテリアに合わせてホワイト仕上げにカスタマイズされ、音響性能と建築美の双方を高める結果となりました。

検証されたコーポレートグレードのパフォーマンス

導入後の測定結果は、Soundvisionの予測通りでした。会議室のすべての席において均一なSPL、ビデオ会議における極めて高い音声明瞭度、そしてマルチメディアコンテンツに対応する広いダイナミックレンジが確認されました。このシステムは、現代の企業音響に求められる二つの役割――役員会議でのクリアなスピーチ再生と、プレゼンテーション用の高忠実度再生――をシームレスに両立します。

チャイナ・コール・グループにとって、L-Acousticsの導入は、単なる機材更新ではありません。それは、同社の事業規模とプロフェッショナリズムに見合ったインフラ投資であり、世界有数のエネルギー企業にふさわしいコミュニケーション・システムです。

今回の導入において、Sシリーズは、技術的な卓越性と運用面でのエレガンスを融合したソリューションとなりました。控えめな佇まいの中に確かな力を秘め、企業の意思決定者が求める水準のパフォーマンスを実現するために設計されています。