L-Acoustics DJ、ステレオの限界を突破:ステレオを真の空間オーディオ体験へと変革する初の包括的ソリューション

2025年5月
L-Acousticsは、従来のステレオDJセットアップを完全な空間オーディオ体験へと変革する画期的なソリューション、L-Acoustics DJを発表しました。この包括的なソリューションにより、DJやエレクトロニックミュージックアーティストは、標準的なステレオ音源をライブでダイナミックかつ立体的なサウンドスケープへと変換できるようになりました。しかも、既存のワークフローを損なうことなく、複雑な技術的作業も不要です。
近年、観客はより洗練されたエンターテインメント体験を求めるようになってきましたが、エレクトロニックミュージックの会場におけるオーディオ没入体験の可能性は、依然として未開拓の状況です。多くのクラブやフェスティバルでは、いまだに従来のステレオやクアッド(4ch)構成が主流となっています。L-Acoustics DJは、空間オーディオをアクセスしやすく、直感的で、すぐに演奏できるようにすることで、あらゆる技術的バックグラウンドを持つDJのために全く新しいミキシング環境を作ります。
「今日の観客は、すべての感覚を巻き込むような、より深く包み込まれるエンターテインメント体験を求めています。」と、L-Acousticsソリューション部門プロダクトマネジメント・ディレクターのスコット・サグデン(Scott Sugden)は語ります。「当社のイマーシブDJソリューションは、まったく新しい創造的可能性を切り開き、アーティストが三次元の音響空間を創出することを可能にします。観客は音楽と身体的にも感情的にもこれまでにない形でつながることができるということです。」
ライブステム分離と空間処理
このソリューションの中核を成すのが、L-Acoustics独自のソースセパレートテクノロジーです。これは低遅延かつ機械学習を活用した技術で、ステレオ音源をリアルタイムで正確に複数の個別ステムへと分離します。他のステムセパレータとは異なり、このマルチチャンネルステムは空間ミックスエンジンに直接ルーティングされ、会場内で即時的に音の配置や動きが可能になります。
このソリューションは、デジタル/アナログ両方のDJセットアップにスムーズに統合でき、既存の機材やテクニックを変更する必要はありません。DJ自身が空間オーディオ演出を操作することも、専任の空間オーディオエンジニアと連携することも可能で、最大限の創造性を発揮できます。

Polygon Live Londonに出演したマックス・クーパー氏は、5月に開催されたL-Acoustics Keynote 2025で、ステレオ音源を真の空間オーディオ体験へと変換する、初の包括的ソリューションであるL-Acoustics DJを使用してパフォーマンスを披露しました。
写真提供:Maria Zhytnikova氏
DJのために、直感的なコントロールで創造の自由を
L-Acoustics DJは、L-Acousticsスピーカー、アンプリファイド・コントローラー、L-ISA Processor II、P1ネットワークオーディオプロセッサーといった専用ハードウェアに加えて、L-Acoustics DJアプリ、LA Network Manager、Soundvisionを統合した最新版L-ISA Controllerを含む専用ソフトウェアを包括的なエコシステムで提供します。この強力な組み合わせは、L-Acousticsの専門スタッフによるシステム設計支援と現地キャリブレーションにより、最適なパフォーマンスを実現します。
このテクノロジーの真の特長は、非常に直感的なユーザーインターフェースにあります。DJは、高度な技術知識を必要とせずに、音に動きや奥行き、広がりを持たせることができます。 ビート、ベースライン、メロディ、ボーカルを物理空間のあらゆる位置に配置でき、ありふれたパフォーマンスを、観客の心に深く響く、非日常的な多次元体験へと変貌させる、没入感のあるオーディオ体験を創造します。
「L-Acoustics DJ を使うことで、パフォーマンスにまったく新しい次元が加わりました。」と、L-Acoustics Keynote 2025でこのソリューションを使用してパフォーマンスしたマックス・クーパー(Max Cooper)氏は語ります。「最も気に入っているのは、既存のセットアップにそのまま組み込めて、すぐにドラム、メロディ、ボーカルを空間全体にリアルタイムで配置できるという点です。DJセットやライブセットの表現の幅が一気に広がり、観客が楽曲のさまざまな要素に全方位から包まれるような瞬間を創り出すことができます。」
「私は長年、作品の中で空間オーディオを探求してきましたが、複雑な設定や学習を必要とせずにDJフォーマットで使用できるツールはこれが初めてです。コントロールがとてもシンプルなので、誰でもすぐに使い始めることができ、会場やパフォーマーにとって、空間オーディオの進化に関わるための大きな可能性を秘めていると思います。」

Polygon Liveで紹介されたマックス・クーパー氏のようなDJのために、L-Acoustics DJの直感的なユーザーインターフェースは高度な技術的知識を必要とせずに、音にダイナミックな動き、奥行き、広がりをもたらすことを可能にします。
会場やイベントが、競争力を高める武器を手に
L-Acoustics DJ は、ビジュアル演出と調和しながら際立たせる高品質なオーディオ体験を提供することで、会場にとって重要な競争優位性をもたらします。ありふれた空間を、観客を魅了し、強く印象に残る没入型の音響環境へと変貌させます。
「このソリューションが他と一線を画すのは、既存のDJワークフローとシームレスに統合できる点です。」L-Acousticsのナイトクラブ担当ビジネス開発コンサルタント、ヒューゴ・ヒースコート(Hugo Heathcote)は説明します。「私たちは、DJが新たなスキルを習得したり、演奏スタイルを変えたりする必要のないシステムを開発しました。音のキャンバスを広げ、会場全体を楽器に変えてしまうことができるのです。」
従来のステレオサウンドを3次元の音響風景へと変換することで、L-Acoustics DJは会場に他との差別化をもたらし、ライブ音楽体験の新たなスタンダードを打ち立てる支援をします。

L-Acoustics DJは、DJ、会場、観客に新たな創造の可能性をもたらします。
観客にとってより深い感情的なつながり
観客へのインパクトは非常に大きなものです。最近L-ISAイマーシブ・サウンド・テクノロジーを導入したアムステルダムの「The Other Side」では、来場者が空間全体を通してお気に入りの音楽をダイナミックに体感することで、パフォーマンスとのつながりがより深まっています。オーナーのヤスパー・ルーヴィック(Jasper Löwik)氏は次のように語ります。「クラブに訪れる人々にとって、この体験は、音楽が自分の周囲を移動し、頭上を通り抜け、体を貫くように感じられる、変革的な体験になります。」この没入型サウンドスケープにより、空間のどこにいても細かな音のディテールまで体感でき、パフォーマンスとの深い感情的なつながりが生まれます。「この革新的なアプローチは、『The Other Side』を他のクラブと差別化するだけでなく、ライブ音楽体験の水準を高め、観客からも高く評価されています。」
L-Acoustics DJは、音源・システム・空間をつなぐエコシステムの中心に位置し、DJ・会場・観客それぞれに、これまで不可能だった没入体験の創造・差別化・享受のための新たな創造的可能性を提供します。
L-Acoustics DJは2025年秋に提供開始予定。
L-Acoustics DJについて詳しくご覧ください。