ウォーターマーク・コミュニティ教会、L-Acoustics L-ISA Hyperreal SoundとLシリーズで会衆をひとつに

2025年5月
ウォーターマーク・コミュニティ教会は、「イエスにとどまり、弟子を育て、ともに人生を楽しむ」ことを掲げる超教派の福音派礼拝所として設立され、その後複数の新しいキャンパスを開設し、現在では毎週9,000人以上が集う教会となっています。教会は常に、文字通りにも概念的にも、メッセージの明確さが音質に大きく依存していることを理解してきました。長年にわたりL-Acousticsのユーザーであり、10年以上にわたり良好に運用してきたKudoによるPAシステムから始まり、今年の1月、ウォーターマークは次のステップとして、ジョージア州アルファレッタに拠点を置くシステムインテグレーターClarkによって販売・設置された、L-Acoustics Lシリーズ・スピーカーとL-ISA Hyperreal Soundテクノロジーを導入しました。
「ウォーターマークは、他の教会にはない独自性を持っています。」と、Clarkのビジネス開発担当エグゼクティブであるノア・ホーリー(Noah Hawley)氏は語ります。「足を踏み入れた瞬間、教会内の幅約30メートルのビデオウォールに圧倒されます。1,000枚以上の50センチ角のLEDパネルで構成されているのです。その壮大なスケールは、彼らが音楽や映像制作にどのように取り組んでいるかを示す象徴でもあり、そこには大きな創造的エネルギーが注ぎ込まれています。しかし、素晴らしい映像はさておき、礼拝所における最も重要な要素は、集うすべての人にメッセージを的確に届けることができるサウンドです。だからこそ彼らはL-Acousticsを選び続け、L-ISAとLシリーズを導入しました。これらの技術が提供する卓越したカバレッジ、一貫性、そして明瞭さこそが理由なのです。」


教会が最近導入したL-ISAとLシリーズアレイの組み合わせにより、座席エリア全体で明瞭度と忠実度が向上しました。メインのシーンシステムは、L2とL2Dを1台ずつ配置した5つのアレイで構成されています。左右の4つのエクステンションアレイはKiva IIで構成され、シーンシステムに近い位置のアレイには8台、さらに外側のアレイには7台のエンクロージャーが吊られています。さらに、Kara IIを10台ずつのアレイをアウトフィルとして設置しています。低域はセンターに設置された10台のKS28サブウーハーから供給されます。このサブウーハーは、5台のKS28をカーディオイドモードで2ハングにフライングしています。
17台のコンパクトな同軸X8エンクロージャーがステージリップ全体に均等に配置され、スペーシャル・フロントフィルとして活用されています。また、片側3台のKS21iサブウーハーがステージ前面に設置され、会場の低域を補っています。片側2台のA15i Wideアレイは、バルコニー上部の左右にディレイを提供し、12台のX8はバルコニー下部のディレイとして設置されています。システム全体は16台のLA7.16iアンプリファイド・コントローラーと3台のLA12Xによって増幅とプロセッシングがされています。これらはL-Acoustics LS10スイッチを介したMilan-AVBで運用され、64出力ライセンスを持つL-ISA Processor IIは、教会のSSL L350 Plus FOHコンソールからMADI経由で接続されています。


ホーリー氏は、この礼拝堂の音響は素晴らしいと語ります。「音響とL-ISAが組み合わさったことで、初めて『ああ、この空間はこう聞こえるように設計されていたんだ』と実感しました。これが本来意図されていた体験なのです。今や礼拝堂は完成し、構想は実現しました。」
「ほとんどの人は空間音響システムが何をするのかを本当に理解していないと思いますが、クリアで素晴らしい音であることは分かっています。まさに、それこそが私たちが目指していたことです。」と、ウォーターマーク・コミュニティ教会の音響ディレクター、ベカ・ウィナンズ(Bekah Winans)氏は言います。「ただ音の壁が聞こえるのではなく、楽器の音をはっきりと聞き分けられるようになりました。人々が『素晴らしい音だ』と言ってくれることは、より魅力的な空間を提供するという私たちの目標を達成できたということです。」
彼女はさらに、L-ISAテクノロジーの採用により、会場内の音響カバレッジが劇的に拡大し、少なくとも80%の座席エリアで完全な没入感を得られるようになったと付け加えます。「経営陣から何度も聞かされた主な要望のひとつは、音の一貫性を確保したいということでした。可能な限り多くの座席で、同じ素晴らしい没入型体験を提供したいというのです。」と彼女は語ります。「そしてそれが実現したのです!」


左図:10台のKara IIによるアウトフィルと、Lシリーズのシーンアレイ
右図:左右端の4つのエクステンションアレイはKiva IIで構成
運用面では、L-ISAは教会のワークフローに容易に統合でき、外部のL-ISAコントローラーのディスプレイ経由、あるいはSSLハウスデスクのタッチスクリーンから直接制御可能です。「オペレーターの中にはL-ISAソフトウェアインターフェースを好んで使う人もいれば、コンソールに統合されたL-ISAページを使う人もいます。どちらを使うかは好みの問題ですが、統合は非常にスムーズです。」と、教会のシステムエンジニアであるハドソン・ホーズリー(Hudson Horsley)氏は語ります。「最初は少し難しそうに感じるかもしれませんが、一度音を聞き、操作に慣れてしまえば、とても簡単で直感的です。ルームエンジンを使うことでチェーン内のエフェクトが減り、ワークフローが簡素化されました。チームは迅速に適応しています。」
最大の成果は、L-ISAによって会場のコミュニティ意識が向上し、より親密な雰囲気になったことです。「他の多くのシステムはスピーカーに注目が集まりがちですが、L-ISAは観客の注意をステージに引き寄せ、観客と話し手をつなぎます。誰もがステージ上で起こっていることに、より深く関わっているという感覚を味わえるのです。」


左図:システム全体をドライブするのは、LA7.16i 16台とLA12Xアンプリファイド・コントローラー3台
右図:L-Acoustics LS10スイッチは、Milan-AVBネットワークを提供