2024年1月
オクラホマ州タッカービル市にあるWinStar World Casino and Resortは、Pitbull、ジェイ・レノ、KISS、ボブ・ディラン、ブランディ・カーライルなど、一流アーティストたちによる世界クラスのツアーリングショーをオクラホマの観客に提供することで名高いエンターテインメント施設です。そして今、WinStarカジノはLucas Oil Liveという、クラブ席とプライベートラウンジを備えた6,500人収容可能なパフォーマンスアリーナをオープンし、さらにそのレベルを上げています。

Lucas Oil Liveは、23年10月13日に、Ringo Starr & His All-Starr Bandの演奏でグランドオープンを迎えました。それ以来、ザック・ブラウン・バンド、ミランダ・ランバート、ザ・ビーチ・ボーイズ、リオン・ブリッジズ、ピーター・フランプトン、スモーキー・ロビンソン、アダム・サンドラー、ジョニー・マティス、ブレイク・シェルトンなど、NBAのバスケコートより広い大きな舞台で様々な最高級アーティストによるパフォーマンスが行われました。また、有名なコンサルタント会社のJaffe Holdenがデザインし、LDシステムズが設置したL-Acoustics Kシリーズによるスピーカー・システムも、もう一つの主役となっています。

新しいサウンドシステムは、4台のKara IIの上に12台のK2エンクロージャーで構成されたL-Rのデザインになっています。メインハングの後ろに片側8台のK1-SBサブウーハーがフライングされています。4台のKara IIiがセンタークラスター、2台のA15がアウトフィルになっています。7台のKS28がステージの下にマウントされており、10台のKiva IIがステージリップに沿って設置されフロントフィルを提供しています。A15による2つのディレイハングがシステムを補完し、10台のLA12Xと6台のLA4Xアンプリファイド・コントローラーがシステムをドライブします。

LDエンジニアリング・マネージャーのアンソニー・ディ・ドナート(Anthony DiDonato)氏は、L-Acoustics Soundvisionが、最後列席にまでシステムの優れたカバー率を実現するために重要な役割を果たしましたと指摘します。「どこに座っていても同じ体験ができることが僕らにとって最優先事項でした。」と語ります。「Jaffe Holdenはシステムデザインと会場の音響処理に関して素晴らしい仕事をこなしました。そして、Soundvisionのおかげで、オーディエンスエリア全体にわたって、サウンドシステムのパフォーマンスを最適化することができました。」

Jaffe HoldenシニアAVコンサルタントであるマイケル・マークリー(Michael Markley)氏は、初期設計が完了した後にプロジェクトに参加し、会場の壁に貼られた吸音処理パネルが残響を大幅に低減し、中音域で1.0、低音域で1.5以下のRT値を実現したことを指摘しました。これにより、K2がカバー力を完璧に発揮できる環境が整いました。

舞台から見た会場の様子。ステージリップに見えるのはKiva IIフロントフィル。

「結構広い会場なのですが、奥行きがそれほどなくて、ルーム全体にわたって一貫した均質なサウンド分布を得ることが困難でした。」と説明します。「K2には、70°から110°までいくつかの指向性のオプションが存在しますが、最も広い指向性を必要としていました。最終的に、私たちが希望した予測通りの結果が得られ、観客席エリアにわたって優れた均一なカバレッジを実現できました。これは、K2に加えて、小さいながらパワフルな4台のKara IIiによるセンタークラスターのおかげです。この素晴らしいパフォーマンススペースに最適なシステムです。」

ディ・ドナート氏も同意します。「L-Acousticsは常にライダー契約の中でいつも上位に位置し、ここに来るアーティストたちのレベルに最も適しているブランドだと確信していました。Kシリーズは、とにかく音が素敵なシステムで、ここLucas Oil Liveに関しては間違いなく期待以上の結果を果たしてくれました。」

メインシステムの様子。12台のK2の下に、4台のKara IIが使用されています。センタークラスターとして4台のKara IIiもフライングされています。