ⒸJoel McDowell/Shutterstock/SIPA, Wellington.

2021年4月
College Hill Productionsは、マルチプラチナ賞を受賞したSix60の6日間のニュージーランドツアーにKシリーズを供給します

「Haere Mai Wellington, welcome to the biggest show on earth!」(ウェリントンの皆さん、世界最大のショーへようこそ!)と、 Six60のリードシンガー、Matiu Waltersは、ニュージーランド・ウェリントンのスカイスタジアムの32,000人の観客に向けて叫びました。実際、2021年初頭に行われたSix60 Saturday’sツアーでは、6回の公演ごとで、野外会場における来場者数が記録的な数に達し、その観客達が地元のバンドを歓迎しました。今回のツアーでは、College Hill Productionsが導入したL-Acoustics Kシリーズのパワフルなシステムにより、ファンはバンドの衝撃的なパフォーマンスを楽しむことができました。

ショーを忘れられないものにすることは、ニュージーランドを代表する音響制作会社にとって、新しい試みではありません。College Hillは、25年間、The Rolling Stones、Elton John、Coldplay、Bruno Mars、Guns N Rosesなどの国内外の主要アーティストや、Six60などの地元の人気アーティストにシステムを提供してきました。「Six60との関係は数年前から続いています。」とCollege Hill社のオペレーションマネージャー、レーコ・アドリアンセン(Reeco Adriaansen)氏は述べます。「FOHエンジニアのテイトさんとモニターエンジニアのデイヴィッド・オーブライエン(David O’Brien)さんは共にCollege Hillチームに属していますが、それは、特に大規模なショーや複数日にわたるツアーの際に、バンドのニーズを常に把握できるようにすることを可能にします。」

Six60のツアーはK1によるシステムを採用しました。ⒸJoel McDowell/Shutterstock/SIPA, Wellington.

ウェリントンのスカイ・スタジアムは約3万人のファンを集めました。ⒸJoel McDowell/Shutterstock/SIPA, Wellington.


College Hill社が有名なアーティストやバンドの仕事をするようになったのは、同社の機材の品質と技術的な専門知識のおかげです。「最高の機器のみを選択するという私たちの戦略により、ニュージーランドの公式L-Acousticsレンタルネットワークパートナーになることができました。」と、College HillのFOHシステムデザイナー兼システムエンジニアであるジョニー・カール(Johnny Keirle)氏は述べています。

Six60ツアーでは、ほとんどの会場はフラットなフィールドでのフェスティバル現場であり、ロングスローが可能なシステムが必要でした。「L-Acoustics K1は、必要なスローを備えた唯一のシステムであり、さらに風や雨などの予測不可能な要素にも効果的に対応できるという利点もありました。」とカール氏は続けます。

最初のショーデザインの段階で、見た目がすっきりとしたステージが指定されていたため、College HillチームはPAをできるだけ高く吊ることを求められました。「当初は20台のキャビネットを提案していましたが、重量制限のためにそれを見直さなければなりませんでした。」とカール氏は説明します。「4台のK1-SBと2台のK1を無くし、14台のキャビネットのハングに減らしました。メインハングの設計アプローチを調整し、現在の14台あるキャビネットアレイに機械的な微調整を加えることで、長さが短くなっても最大限の効果が得られるようにしました。」と述べています。

最終的な構成は、10台のK1と4台のK2のL-Rハングで構成されています。2台のK1、12台のK2、4台のK1-SBサブウーハーがサイドフィル用に配備されました。L / Rディレイのために8台のV-DOSCがフライングされ、中央のディレイシステムとしてさらに5台のV-DOSCがグラウンド・スタックされました。サブウーハーを吊ることは不可能だったため、チームはグラウンドスタックアレイにのみ依存しました。ステージリップの不規則な形状に沿って弧を描くように、24台のSB28を2台ずつに分けた12スタックに配置し、バリアラインとステージへのアクセス経路を回避しました。メインフィルには12台のdV-DOSCがメインピットエリアに3台ずつに配置され、さらに6台のARCSがピットの外周に配置されました。このシステムは、合計66台のLA8アンプリファイド・コントローラーとP1プロセッサーで制御されています。このプロセッサーは、セットアップ時のシステムの調整と最適化のためにM1測定スイートと一緒に使用され、コンソールの入力とマトリクスのためのハードウェアとして、またNetwork Managerで、RTAとSPLの測定のために使用されました。P1センサーは、ショー全体を通して空気吸音補正制御にも使用されました。

Six60のメインPAはL-Acoustics K1x10とK2x4によるハングと、K1x2、K2x12、K1SBx4によるサイドフィルで構成されました。

L-Acoustics v-DOSCがディレイとして使用されました。


カール氏によると、スカイスタジアムは音質が悪いことで有名です。それにもかかわらず、L-Acousticsシステムは完璧に機能しました。「カバレッジは素晴らしく、印象的な音色の均一性を提供しました。」と彼は述べます。

テイト氏は付け加えます。「市場に出回っている他のシステムではできなかったでしょう。実は、ショーの後にスタッフがシステムに驚きの声を上げ、会場のマネージャーは15年のキャリアの中で、これほど良いサウンドを聞いたことがないと言っていました。これは、カールさんをはじめとするチームの仕事ぶりと、L-Acousticsのシステムの良さを物語っています。

「私たちは皆、このような時代にギグをすることがを光栄に感じました。「このツアーに機材とサービスを提供できたことを光栄に思います。確かに少しシュールな感じがしましたが、スタッフも観客も、このような素晴らしい体験に参加できたことに本当に感謝し、幸運だったと思っています。」

このSix60 Saturday’sは、ファンの間でも人気が高く、オークランドのエデンパークで4月24日にさらに追加公演が開催されました。コンサートがそこで開催されるのはこれが初めてになり、おそらくニュージーランドで行われる最大のショーになりました。