Midas 納入事例 ブレーメン・テアター

2024年7月24日
デンマークのコペンハーゲン中心部にあるブレーメン・テアター(Bremen Teater)は、コメディショーからロックコンサート、講演会、映画上映まで、多岐にわたるイベントに対応できるよう、多用途性と信頼性を高めるためにオーディオシステムのアップグレードプロジェクトに着手しました。
会場
デンマークのコペンハーゲン中心部にあるブレーメン・テアター(Bremen Teater)は、650席の収容人数を誇り、コメディショーやコンサートから演劇、講演会まであらゆるイベントの会場として利用されています。かつて、同劇場ではスケッチショー(*1)『Live Fra Bremen』やトークショー『ALOHA!』が開催され、いずれもTV2で放映されていました。また、長年にわたり、Steppeulven AwardやGAFFA Awardsなどの権威ある授賞式が開催される会場に選ばれています。
2012年、ブレーメン・テアターはNatbarというバーをオープンし、権威ある『Politiken』紙の「Ibyen Award 2012」で年間最優秀バーを受賞しました。Natbarはそれ以来、コペンハーゲンのナイトライフの重要な一部としての地位を確立しています。
ブレーメン・テアターは、その多種多様なプログラムによって、様々な客層を魅了しています。
音響の課題
ブレーメン・テアターは、週7日、様々なスタイルのプロダクションやショーを主催しており、多岐にわたるスケジュールをシームレスな運営を確保しつつ管理できるかが課題でした。また、時には、独自の照明や音響セットアップを持つゲストプロダクションをサポートする必要があり、既存のインフラストラクチャーと統合できる柔軟なオーディオソリューションが求められていました。
ソリューション
ブレーメン・テアターは、直面していた課題を解決するためにMatrix Salesと協力しました。Matrix Sales社のクラウス・ペダーセン氏が、ブレーメン・テアターのチーフエンジニアであるミカエル・フレンズボリ氏と緊密に連携し、システム統合の設計を主導しました。
徹底的な調査の結果、新しいミキサーが必要であるという結論に至り、多用途性に優れているMidas HD96-24をシステムの中核に据えることを決定しました。ブレーメン・テアターは優れたプリアンプの使用に慣れていたため、この新しいセットアップも会場の高い基準を満たすことが必須でした。DL251とDL155のステージボックスは、ステージ上での信頼性の高いI/Oを提供し、以前のセットアップと比較して追加のプロセッシングの必要性を低減しました。
「中心となる機材には、非常に多用途性の高いMidas HD96-24が選ばれました。」
フィードバック
HD96-24コンソールへの移行には、ワークフローの変更に関する懸念がありました。ブレーメン・テアターは以前のシステムで多くのフェーダーを使用していたため、HD96-24に切り替えた際にその点が欠点になるのではと懸念していましたが、POPグループの設定が非常に簡単であることがすぐに分かりました。これにより、ワークフローの学習曲線を越えた後は、すべてが非常にスムーズに進みました。
カスタマイズ可能なスタートマスターショーファイルが、この移行を容易にしました。また、このコンソールのプロセッシング能力の多様性により、エンジニアは様々なミキシング哲学を採用しながら、一貫して高品質なサウンドを実現することが可能になりました。
結論
ブレーメン・テアターへのMusic Tribe製品の導入により、多岐にわたるプロダクションの要求に応える、多用途かつ信頼性の高いオーディオシステムが実現しました。シームレスな統合と直感的なワークフローにより、劇場は様々なイベントを通じて、観客に卓越した体験を提供し続けることができます。
システム構成
HD96-24コンソールは、冗長性を確保するためにAS80を介してデュアルCAT5A接続でステージに接続され、FOH(フロントオブハウス)に設置されました。AS80からは、1本のCat6接続がDN9680に送られ、そこから3本のCAT5Aケーブルを使用して2つのステージボックスに接続されました。
導入機材
Midas HD96-24
このデジタルミキシングシステムは、アップグレードの中心となる製品であり、96 kHzのサンプルレートで144の入力チャンネルと120のミックスバスを誇ります。伝説的なプリアンプで知られるHD96-24は、革新的な機能を備え、簡単なセットアップと強力なルーティングを提供し、常駐エンジニアとゲストエンジニアの両方にシームレスな体験をもたらします。
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DL251
Midas DL251は、48のマイク入力と16のXLR出力を備えたデジタルステージボックスです。これにより、複数のオーディオ信号を1本のケーブルで伝送できるため、サウンドテクニシャンは会場内の複数の機器を効率的に接続できます。
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DL155
Midas DL155は、Midasの受賞歴のある8つのマイクプリアンプ、8つのラインレベル出力、および8チャンネルのデジタルAES3インターフェイスを備えたデジタルステージボックスです。Midas PROデジタルコンソールとの理想的なパートナーであり、FOHからステージへのデジタルスネーク接続を可能にします。
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AS 80
Midas AS 80は、単一の高ビットレートHyperMac接続を2つの冗長な1 GBit接続に、またその逆にシームレスに変換するように設計されており、超高速のオーディオスイッチングを保証します。さらに、96 kHzで最大192の双方向チャンネルを運用することも可能です。
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DN9680
Klark Teknik DN9680は、すべてのMidas Proセットアップで使用するために設計されたデジタルネットワークブリッジです。その主な機能は、異なるデジタルフォーマット間でオーディオ信号を変換し、ネットワーク経由で伝送することです。
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本記事はMidas Case Studiesから転載しています。