ⒸErick Beltran

新しいKara / SB18リグで、アールデコ調の建物が21世紀に甦る

2019年10月

カリフォルニア州サンルイスオビスポの中心にあるモントレーストリートに位置する865席のFremont Theaterは、1942年にオープンしました。この会場は、アメリカ西海岸の映画館やパフォーマンスホールが好んで取り入れたストリームライン・モダンのスタイルで有名です。そのエンターテイメントの魅力がこの数十年で徐々に衰えてきましたが、同施設はマルチプレックス映画館への近代化や解体の危機を避けることができました。ありがたいことに、新しい運営グループであるFremont Theater Entertainment Groupは、劇場の美しい外観と音響特性の魅力を保ちながら、音響設備を近代化することに投資しました。

その取り組みの重要なキーポイントは、はじめに2018年に設置され、2019年初めに導入された新しいトラスシステムに再び吊られたL-Acoustics Karaスピーカーシステムです。 L-Acousticsサウンドシステムが最高なので、私たちは当初から使用したいと思っていました。そして、Karaを選んだのは、音響的にも物理的にも会場に最適だからです。」と、サウンドシステムを設計し設置したBill Gaines Audio (BGA)のオーナー、ビル・ゲインズ氏は説明します。

変わった形ですが、BGAは会場の6つの新しい運営パートナーの1つでもあります。「サブウーハーを吊れない仮設の伸縮式システムを使用していた元の設備より、適切なアルミニウムトラスに変更する予定ではありましたが、なるべく早く劇場でショーを開催できるようにしたかったのです。新しいトラスが入り、Karaシステムを再び設置しました。」 Karaは、そのコンパクトなフォームファクターにより、きれいでクリアなSPLを観客エリアに提供し、会場の反射率の高い壁面を避けるためのパワーとパターンコントロールを可能にする完璧な選択肢であると指摘します。新しいシステムは、各側で2台のSB18サブウーハーの下に8台のKaraスピーカーによる2つのアレイで構成されています。更に、4台のSB28サブウーハーがその下にグランドスタックされており、必要に応じて2台のSB18を追加し、サイドフィルまたはドラムモニターとして利用されます。システムは5台のLA8と1台のLA4Xアンプリファイド・コントローラーにてドライブされます。さらに、2台のセルフパワード108Pスピーカーが最前列席にステージリップフィルを提供します。

「コンパクトサイズ、110°のカバレッジ、サブウーハーとの組み合わせで30 Hzまでの範囲で提供するKaraは、劇場をできるだけ早く使用できるようにし、会場の評判を高め、新しくトラスが導入されすぐに再構成するために必要な柔軟性を提供してくれました。」と、BGAが昨年L-Acoustics認定レンタル会社(CPr)になる時、12台のKaraエンクロージャー、8台のSB18、8台のKS28サブウーハーを追加購入したゲインズ氏は説明します。

これらのシステムを完成するために、リップフィル/アウトフィル用のKiva II、SB28 / ARCS IIによるサイドフィル、14台のX15 HiQによるステージウェッジ、LA8とLA-RAK IIにマウントされたLA12Xアンプリファイド・コントローラーが使用されています。

今や サンルイスオビスポで演奏するなら Fremont Theater で、と言う会場になりました。「バンドのエンジニアやアーティストはシステムをとても気に入っています。」とゲインズ氏は述べます。「新しいPAでの最初の大きなショーのリハーサルで、ドラマーが彼のローディがドラムキットを調整しているのを聴くために前に出て、素敵な笑顔を見せてくれました。その日は正しい選択をしたことを確信したのです。」