2018年11月
テキサス州アーリントン市にある最新のメジャー リーグのエンターテイメント・スポット、Arlington Backyardと Live! Arenaに、Kara、Kiva IIシステム、新しいP1 AVBプロセッサが導入されました。

テキサス州はなんでも大きいとよく言われていますが、新しいエンターテインメント複合施設Texas Live!を見ると、首を縦に振るしかありません。約19,000㎡を占める新しいエンターテインメント複合施設はダイニング、ライブ音楽など、様々なエンターテイメント・オプションを提供しています。また、2019年にLive! by Loewsという新しいブティックホテルもオープンします。テキサス・レンジャーズとアーリントン市によって支えられている、2億5千万ドルをかけたこの巨大な複合施設は最近、AVBを介してネットワーク化された2つのメインのパフォーマンス・スペースで、テキサス州で初めてP1プロセッサで処理されたKaraおよびKiva IIのシステムでこけら落とし公演を行いました。

会場には、約5,000人を収容可能な屋外イベント・パビリオン「Arlington Backyard」と、Dallas CowboysのスターであるTroy Aikmanが所有するグルメバーガーレストランを特徴とする、約3250㎡に広がる2階建のフェスティバル・スペース「Live! Arena」が含まれています。2つの会場は現在、ラスベガスに本社を置くAVコンサルタントCoherent Designによって設計され、AVI Systemsのダラス・オフィスのチームによってまとめ上げ、インストールされたL-Acousticsシステムを使用しています。

「これらの2つの会場に最高のSRシステムを探していましたが、結果的に、L-Acousticsはコストに見合う最大の価値を与えてくれました。」と、Texas Live! や、いくつかのスポーツ・エンターテインメント施設を所有・経営しているCordish/ECIのDan Defendorf氏は言います。「Texas Live!は、様々なアーティストの国内ツアーで使用されていますが、L-Acousticsシステムのおかげでそれぞれのライダーの要望に応えられることが決定の重要な要素となりました。さらに、KaraとKiva IIのシステムは、それぞれの会場を理想的にカバーしており、驚異的なサウンドを提供しています。正しい選択をしたのです!」

Arlington Backyardのシステムは、ステージの両側にフライングされた合計24台のKaraによる2つのハングのメインシステムとその真後ろにそれぞれフライングされた5台のSB18mサブで構成されました。さらに、4台のコアキシャルX12がサイドフィルとして使用され、6台のX8がフロントフィルとして使用されています。システム全体は11台のLA4Xアンプリファイド・コントローラでドライブされています。

「メイン・コンサート会場であるArlington BackyardでKaraシステムを選択した主な理由は、その高い需要でした。」と、Texas Live! エンターテインメント・ディレクタおよびチーフ・エンジニアを務めているMichael Robertsは説明しました。「アーティストに喜ばれ、ゲストに忘れられない体験を提供したいと思いました。会場のスペックを知ってから文句を言ったり、他のシステムを求めたりするアーティストは一人もいません。」

Texas Live!の「リビングルーム」と呼ばれているLive! Arenaでは、片側に8台のウルトラコンパクトKiva II と、その上に3台のSB15サブがフライングされました。これらは、エンドファイア構成でグラウンドスタックされた4台のKS28サブに補完され、8台のX8がフィルとして使用されました。システム全体は3台のLA12Xと2台のLA4Xアンプリファイド・コントローラによってドライブされています。

「Kiva IIシステムで得られた出力にびっくりしましたが、とても満足しています。」とRoberts氏は加えて述べました。「また、それらは非常に用途が広いです。このような反射率の高い空間でも、テレビからの音声は驚くほど明確です。全国各地の同じような会場は、同様に闘っています。L-Acousticsアメリカ・カナダ地域のスポーツ施設ビジネス・デベロップメント・マネージャ、Dan Palmerは、私たちの問題を解決するのに尽力してくれました。」

さらに、2つの会場でL-AcousticsのAVB準拠ネットワークに対応した新しいデジタル・オーディオ・プロセッサ P1を使用しています。P1は、ディレイとダイナミクスを処理するEQ ステーション、オフラインディレイファインダー、 EQモデリングを行うマルチマイク音響測定プラットフォームを組み合わせています。

2つの会場は、30mのLEDスクリーンと調和の取れたものにする、デザインに関する課題がありました。「Live! Arenaにはガラスの壁があり、そしてオーナーはできるだけ広いLEDスクリーンを欲しがっていました。」とCoherent Designシニアデザインエンジニア、Jason Pritchard氏は説明します。「それにより、2つの課題が持ち上がりました。1つ目は、音をオーディエンスに集中させながら、反射を防ぐためにガラスの壁から離しておくことでした。2つ目は、LEDスクリーンを妨げないような十分に小さいものでありながら、歪みがなく、会場をきれいにカバーするに十分にパワフルなスピーカーを使用することでした。Kiva IIは、これらの課題を簡単に解決することができました。そのシステムは非常にコンパクトでありながら十分なパワーを持ち、DSPはダンスフロアのガラスからのエネルギーを防ぐことができ、アレイのパフォーマンスを必要なレベルで精密にすることができました。」

Arlington BackyardのKaraシステムは、会場に十分なエネルギーを伝えることだけでなく、様々なアーティストが演奏する会場としてシステムの追加を最小限に抑えるためにライダー適応性の高いブランドというオーナーからの条件を満たしています。ただし、デザイナーは低音域の影響をコントロールすることにも注意を払う必要がありました。新しいLive! by Loewsブティックホテルは、会場の壁に沿って建てられるため、騒音の抑制は優先順位の高い項目でした。しかし、10台のSB18mサブウーファーをカスタムのカーディオイド構成で配置させることで、その問題を解決することができました。「会場でのインパクトを妨げることなく、エネルギーを閉じ込めることができます。」と彼は言います。

Biamp Tesira DSPは、Texas Live!を構成する8つの会場全体で、AVBプロトコルを使用してネットワーク化された LA12XとLA4Xを含む、施設全体のネットワークのバックボーンとして機能しています。「L-Acousticsアンプは、箱から出してすぐに完璧に動作しました。」とPritchard氏は言います。AVI Systemsエンジニアリング・スーパーバイザー、John Van Stipdonkも同意し、サウンド・システムでP1の使用により、サウンドおよびパターン・コントロールがはるかに楽になったと加えて指摘しました。「P1はアンプリファイド・コントローラ間のブリッジとして機能し、信号プロセッシングを行うので、アンプは必要以上にEQやDSPを提供することなく、非常に効率的にパワーの提供に集中することができます。」

また、Van Stipdonk氏は、LA12X、LA4X、P1およびBiamp Tesiraの相互運用性により、どちらかの会場で演奏されたショーをTexas Live!の他の7か所および周辺の広場にもルーティングできることを指摘しています。「たとえば、お気に入りのウイスキーを手に入れるために複合施設内の別の場所に移動しなければならない場合でも、BackyardまたはArenaのショーをこれらのサウンド・システムのいずれかから楽しめることができます。」と彼は言います。「そして、L-AcousticsシステムはAVB ネットワークにシームレスに接続されました。ルーティングして、ロックするには5秒しかかかりませんでした。ここは大きな会場ですが、L-AcousticsとAVBで、問題ありません。」

Texas Liveの詳細については、www.texas-live.comをご覧ください。Coherent Designの詳細については、www.coherentdesign.netをご覧下さい。AVI Systemの詳細については、www.avisystems.comをご覧ください。