2019年2月

アレクサンドラ・パレスは、ロンドンとロンドン市民の成り立ちに関連した象徴的な建物です。壮大なビクトリア朝様式の文化館「The People’s Palace」(国民の宮殿)として1873年にオープンしました。それ以来、「Ally Pally」という愛称で呼ばれている建物は、火事、修復、大戦時の相当な損害、慈善救済や様々な政治的な出来事によって語られ続けられてきました。80年間放置され、2年間をかけた慎重な修復のあと、12月にアレクサンドラ・パレス・シアターはついに再開しました。 プロセスの一環として、修復されたこの美しいスペースにぴったりな音質をもたらすことができる L-Acoutics Kara システムを含む、技術的に完全なインフラを導入する必要がありました。

アレクサンドラ・パレス・シアター自体は宮殿の東側の一部になります。当初の劇場は3000席のキャパシティを持ち、舞台も革新的な機構を取り入れたビクトリア朝の技術として最高のものでした。BBCが1935年にパレスをリースして以降、劇場は2004年に再開しましたが、アレクサンドラ・パレス&パーク・トラストの、劇場と東側の建物は2012年まで修復を検討されることはありませんでした。2016年に修復工事が開始され、2年の後アレクサンドラ・パレス・シアターは2018年1月に改めて開館しました。

900席を持つ劇場の再建に携わった中の一人に、現在会場のプロダクション&テクニカル担当責任者を務めるSteve Brooks氏がいます。彼には2つの目標がありました。一つは、劇団やツアーリングプロダクションが使用したいと思うようなモダンな施設に仕上げること。もう一つは、建物の遺産を重んじることです。「制限がありました」と彼は言います。「会場自体はグレード2とされている一方、舞台はグレード1とされており、特別許可なしで解体、拡張、改造を行うことができないということです。しかし、建物を補強しなければならなかったため、足場が設置されました。それから、問題は必要なシステム、PA、照明、トラスを導入することでした。」

「AndyとHDのチームにかなり助けてもらいました」とBrookes氏は述べています。「オーディオは私の専門分野ではありませんが、ずっと前からL-Acousticsを好んでいます。Huffer氏の意見はとても貴重で、この会場に最適な、素晴らしいシステムを導入できたことを嬉しく思います。」


L-Acousticsと力を合わせて、劇場の予算と必要なカバレッジを得る、最高のPA システムを設計することができました。システムは、片側に9台のKaraと3台のSB18サブウーハーのハング、アウトフィルとして片側1台のX15 HiQで構成されています。システム全体は、舞台裏で特注のラックに収納された4台のLA4Xと3台のLA12Xアンプコントローラーによってドライブされています。

P1 AVBプロセッサ(EQステーション、ディレイおよびダイナミクスプロセッサ)はAVB伝送で、FOHコンソールから入力され、アンプに出力します。7台のX12はモニターを提供し、ドラムフィルは1台のSB18が追加されます。それらは特注の可動式ラックに収納された2台のLA4Xによってドライブされています。


「L-Acousticsが最終的な行ったシステム調整により、会場は完璧にバランスが取れています」とBrookes氏は続けます。「適切な位置に適切なボックスがあるため、EQはそれほど必要ありません。メイン・アレイで会場のほとんどをカバーしています。音圧を必要としないショーの場合は6台の5XT、高い音圧を必要とするショーの場合は6台のX8を追加してフロント席をカバーしています。混乱を招く音源の追加が不要だということです。」<br/ ><br/ >「今はサウンドが美しい」とHuffer氏は、劇場にL-Acoustics ブランドがもたらした利益を指摘して語ります。「…実は、L-Acousticsがどんなライダーにもトップ2に乗っているので、それを使用したくないアーティストはいないのです。」

「その柔軟性が高く、プロダクションがこの会場を使用したくなる、重要な要素になります」とBrookes氏は結論して言います。「システムは素晴らしくて使いやすく、ライダー適応性の高いため仕事が楽になりました。」


プリントアウト版はこちらから