2023年3月
サンダー・バレー・カジノ・リゾートのイベント会場「The Venue at Thunder Valley」は、今年バレンタインデーに正式にオープンした4,500人を収容できるエンターテインメント・スペースです。United Auburn Indian Community Tribal Councilの後援のもと、サクラメントより80キロ離れたカリフォルニア州リンカーン市にある1億ドルをかけた、約14000㎡の娯楽複合施設は、既にテクノロジーへの最先端のアプローチの真価を最初の公演で証明しています。イーグルスの「Hotel California 2023」ツアーをはじめに、ブルーノ・マーズ、サンタナとブライアン・アダムス、ブラック・クロウズ、フランキー・ヴァリ、リンゴ・スターといった一流のアーティストたちが、The Venueの新しいL-Acoustics K2サウンドシステムを活用するようにスケジュールされています。

このようなツアリング・アーティストは、L-Acoustics K2システムをフラグシップにした最先端テクノロジーと制御された音響を活かした会場に魅力を感じています。「K2システムの導入によって、ツアリング・アーティストは、ほとんどの機材をトラックから降ろすことなく公演を行えます。」とサクラメントに本拠を置くCTM Sound社長兼エンジニアのクリス・ミラー(Chris Miller)氏が指摘します。同社はプロジェクトのオーディオ・システム・インテグレーターを務め、Thunder Valleyにシステムを販売しました。「K2なら、この規模の空間でも気にすることがありません。」

CTMは、会場のオーディオデザインを指定したコンサルタント会社Akustiks、そしてL-Acousticsチームと協力してThe Venue at Thunder Valleyに完璧に対応したシステムを設置しました。たとえば、7台のK1-SBの2つのハングで補強されている片側14台のK2による2つのメインハングは、会場の60m先にある最後列席と中層階のバルコニーを含め、座席エリア全体を一貫したサウンドでカバーするのに十分にパワフルです。ローエンドのパワーはセンター・クラスターとしてエンドファイヤーでフライングされた12台のKS28サブウーハーが実現します。


座席エリアのカバレッジを完成させるために、ステージリップに沿って配置された8台のKiva IIが前列席を、合計3台のA15iスピーカー(Focus x 2、Wide x 1)による4つのハングが2つのバルコニーをカバーしています。ステージ上のモニターは20台の L-Acoustics X15が提供します。

システムは、23台のLA12Xと1台のLA4Xアンプリファイド・コントローラーでドライブされており、FOHから、ゲスト・コンソールやEQを可能にする2台のP1 システム・プロセッサーで管理されています。オーディオ送信は、FOH、ビデオコントロール、アンプ室などに設置された12台のLS10スイッチで管理されているMilan AVBネットワークを介して行われます。

「K2とA15iの組み合わせにより、上部バルコニーのためにメインハングをそれほど広げる必要がなかったのです。」とミラー氏は説明します。「L-Acousticsの製品ラインナップには、このプロジェクトに完璧に対応するための必要なツールが全部そろっていました。結果として、サウンドが素晴らしいだけでなく、会場全体でSPLの差もほとんどありません。カバレッジは均一で一貫しています。」

これはThunder Valley Casino Resortで初めてのL-Acousticsサウンドシステムではありません。同施設内の900人収容のPano Hallは、2011年に12台のスピーカーによる2つのハングで構成されたL-Acoustics Kudoシステムを導入しています。それらのエンクロージャーのいくつかが既存のSB28サブウーハーと一緒に、新しい会場のサイドフィルとして再利用されました。「KudoはL-Acousticsのクラシックなスピーカー・モデルですが、今でもとても美しいサウンドです。」とミラー氏は語ります。

イーグルス公演の監督したThe Venue at Thunder Valleyのプロダクション・マネージャ、スコット・プレンティス(Scott Prentice)氏はこう語ります。「最高のサウンド・テクノロジーに慣れているこのようなバンドがやってくる際に、K2のようなシステムがあるだけで全然違います。K1 とK2は、僕が見かけるライダーのトップに入っているので、この会場のL-Acousticsシステムを観ることで会場を高く評価します。」高音質への取り組みを示すうえに、K2の導入はツアリング・アーティストにとって時間と作業のコストを抑えると付け加えました。

最後に、The Venue at Thunder ValleyのK2システムは、この会場のために特別にチューニングされているとプレンティス氏は指摘します。「L-Acousticsのテックチームは、このスペースのチューニングを行うために来てくれました。地域の他の会場は、多目的施設が多く、コンサートの他に様々なイベントを行っています。それらと違ってThe Venue at Thunder Valleyは、音楽に特化した劇場になっており、そのPAシステムは市場で最高のものを採用しています。」

United Auburn Indian Community会長であるジーン・ホワイトハウス(Gene Whitehouse)氏はThunder Valley Casino Resortのウェブサイト上で次のように宣言しています。「United Auburn Indian Communityは、引き続き北カリフォルニアの最高の娯楽地として位置付けることができることを誇りに思っています。The Venueはサンダーバレーのエンターテインメントの未来であり、年間を通して一流のパフォーマーを惹きつけることを楽しみにしています。」

K2 とK1-SBアレイの様子。

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