北京の1919LIVEHOUSEが中国初のL-ISAコンサート会場に
2025年7月
北京の「2049国際文化創意園」に位置する1919LIVEHOUSEは、中国の活気あふれるライブミュージックシーンにおける重要な拠点として確固たる地位を築いています。約200ヘクタールの広大な敷地には、アーティストラウンジ、楽器店、特別な音楽スペース、ホスピタリティエリアなどが設けられ、多層的な音楽エコシステムを通じて都市型文化サービス空間を形成しています。1919LIVEHOUSEの1000人規模のパフォーマンススペースはイマーシブ・オーディオ体験の新たな基準を打ち立て、中国で初めてL-ISAイマーシブ・ハイパーリアル・サウンドテクノロジーを導入したコンサート会場となりました。
L-ISAテクノロジーが中国のライブミュージック体験をさらに高める
1919LIVEHOUSEは音楽ファンを魅了する拠点であり、有名アーティストから新進気鋭のアーティストまでが集う、重要なプラットフォームとなっています。この春、この会場は2024年に導入したL-Acoustics Karaプロフェッショナル・サウンドシステムを、さらに進化したL-ISAイマーシブ・オーディオ・テクノロジーへとアップグレードしました。この導入は、L-Acoustics公認ディストリビューターであるRightway Audio Consultants(RAC)と協力し、中国のコンサートシーンにおいて前例のない新しい体験を創出するものです。
「中国の音楽シーンは非常にダイナミックでクリエイティブであり、アーティストは常に限界を超え、新しい表現方法を模索しています。」と、1919LIVEHOUSEの創設者であるフー・フー氏は説明します。「L-ISAの導入により、アーティストに全く新しいキャンバスを提供することで、観客のライブ音楽体験を変革することができます。」
このアップグレードにより、1919LIVEHOUSEは、アーティストが空間音響デザインを実験できるクリエイティブラボとしても機能する、他に類を見ないコンサートスペースへと進化を遂げました。これにより、中国国内で前例のない体験を観客に提供することが可能となります。
テクノロジーとアートの融合
常設のL-ISA構成は、3台のA15 Focusと1台のA15 Wideをそれぞれ5つのハングにまとめたシーンシステムで構成され、低域特性を拡張するために、4台のKS28と4台のSB18サブウーハーが配置されています。サラウンドシステムは7台のX12、オーバーヘッドシステムは6台のX12で構成され、
フロントフィルには10台のKara II、リアフィルには2台のX8でカバーされます。さらに、ステージ上のミュージシャンには8台のX12モニターによって明瞭なフォールドバックが提供されます。システム全体は、LA7.16i、LA12X、LA4Xアンプリファイド・コントローラーの組み合わせによりドライブされています。
従来のステレオシステムが「目の前に」音を作り出すのとは異なり、L-ISAテクノロジーは、リスナーを「音楽の中に」包み込み、頭上を含む360度のイマーシブ体験を実現します。アーティストは真に3次元的な音響体験をデザインする、これまでにない可能性を秘めています。
アーティストたちが新たな創造の可能性を探求
5月に会場で初めて行われたL-ISAパフォーマンスには、地元で名高いバンドの「More Feel」と「Electric Cherry」が出演し、革新的な空間音響のアレンジを通して、馴染みのあるメロディーを再構築し、この技術の創造的可能性を実証しました。
More Feelの作曲家兼音楽プロデューサーとして活躍する、オウヤン・シュンタオ氏は、以前南京で開催されたRe-TROSコンサートでL-ISAを体験したことがあり、1919LIVEHOUSEでのパフォーマンスでは、自ら「イマーシブ・オーディオ・マインドセット」と呼ぶアプローチを採用しました。彼は記念イベントのライブのために、L-ISAの機能を活かして幻想的なサウンドスケープを描き出すまったく新しいイントロを制作し、サラウンドで空間を駆け巡るパーカッションが観客を一瞬で三次元の音の世界へと引き込みました。
「録音した楽曲のコンセプトをライブで表現するアイデアはたくさんありましたが、それに応えられる音響システムはなかなかありませんでした。」とオウヤン氏は述べています。「L-ISAは、観客の周囲や頭上に雰囲気のある要素を配置するツールを提供し、従来の線的な動きが真の3D包囲感へと変わるのです。」
L-ISAミキシングエンジニアのリー・ズータオ氏は、アーティストと緊密に連携して空間音響のビジョンを実現しました。まず、スタジオに5.0サラウンドシステムを設置してプリミックスを行い、その後RACのL-ISAショールームでさらなる調整を重ね、会場でのリハーサル中に最終調整を行いました。
「L-ISAを通して聴こえるすべてのトラックは、ステレオと比べて驚くほどクリアで、非常に正確な定位が得られました。」とリー氏は指摘します。「この精度の高さは、従来のミキシングでは到底不可能だったクリエイティブな可能性を切り開きます。」
L-ISAがライブミュージックの新たな基準を確立
この初のL-ISA公演の成功は、すでに北京の音楽コミュニティで大きな話題となり、1919LIVEHOUSEは、観客に真に特別なものを提供したいアーティストにとっての聖地となっています。
オープニングナイトに出演したドラマーのワン・ユー氏は、テクノロジーが音楽パフォーマンスを覆い隠すのではなく、むしろ引き立てている点を指摘し、次のように語りました。「他のサウンドの構成要素が周囲や頭上で渦巻く中でも、ドラムはリズムの土台をしっかりと支えています。これはライブパフォーマンスに対する全く新しい考え方です。」
創造的イノベーションの拠点
現在、1919LIVEHOUSEは中国で唯一、ステレオ再生と360度L-ISAイマーシブ・オーディオの両方に対応するライブハウスです。さまざまなL-ISAオペレーションモードにより、従来のステレオ公演にも対応しつつ、アーティストは完全なイマーシブ体験を創造することができ、L-ISA内蔵のRoom Engineを使用して空間を様々な音響環境に変化させることも可能です。
この二重の機能により、1919LIVEHOUSEは、アコースティックな小規模ライブから、ライブエンターテイメントの限界を押し広げる画期的なイマーシブオーディオ体験まで、中国の多様な音楽シーンのあらゆる領域に対応します。
中国の音楽シーンが進化と拡大を続ける中で、1919LIVEHOUSEのような会場は、アーティストがライブパフォーマンスの新たな領域を探求するための基盤と創造ツールを提供しています。オウヤン氏はこう締めくくっています。「もし音が時空を超え、空間を広げることができるのだとしたら、L-ISAはまさにライブ音楽のための理想的なコンテナだと思います。」



























